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カズ 50歳7日の最年長出場へ!“お手本”超えで自ら祝砲だ

シュートを放つ足に魂を込めた。右45度、左45度、最後は中央から。ドリブルを交え、左右の足を力強く振り抜いた。「今までは痛みもあったからシュート練習は抑えていた。80%くらいかな。抜糸して久しぶりに強く打てて良かった」。先月8日、左足親指を裂傷し4針縫った。今週初めにようやく抜糸を済ませ、カズ本来の力強いシュートが戻ってきた。

 50歳7日で迎える長崎戦はカズにとって新たな歴史の1ページとなる。「ドリブルの魔術師」と呼ばれた英国の伝説、FWマシューズの年長出場記録(50歳5日)を超える。得意なフェイントは「マシューズ」と名付けられ、今も基本技術とされる。カズも一気に記憶をよみがえらせた。「子供の頃、“マシューズ”って叫びながらフェイントの練習をしてたよ」。

 マシューズは最後、ストークに在籍し、50歳5日で引退。少年時代のカズは「50歳までプレーしたと聞いて、うそじゃないの?」と本気で驚いたことを覚えている。今、カズ自身が伝説の領域に達しても敬意の大きさは変わらない。「50歳のマシューズは1部でプレーしていた。数字的には上に行くかもしれないけど超えたとは思えないよね」としみじみ言った。

 先月26日、先発し1―0の勝利に貢献した開幕戦(対松本)でのシュートは1本。ループ弾を狙うもGKにキャッチされたが、今回は左足親指の状態も万全だ。前日、脳梗塞からの復帰会見に臨んだ盟友、ラモス瑠偉氏からは「(今季)5点は取ってほしい」とのメッセージも受けた。「最低でもそこはいきたいね」とカズ。新伝説&開幕2連勝へ、50歳のキングは止まらない。

 ◆スタンリー・マシューズ 1915年2月1日、ストーク・オン・トレント生まれ。32年に当時2部のストークでデビュー。ブラックプールを経て再びストークでプレー。65年2月6日のフルハム戦がラストマッチ。現役中の警告、退場はゼロ。56年、初代バロンドール受賞。65年にサッカー選手として初のナイトの称号を受けた。国際Aマッチ54戦11点、00年2月に85歳で死去した。